地盤に関するお役立ちコラム

COLUMN

2021.05.11

~アップサイクル~

工法管理部

工法管理部設計課 前松です。

突然ですが、「アップサイクル(Upcycle)」という言葉をご存知でしょうか。

≪リサイクルやリユースとは異なりもともとの形状や特徴などを活かしつつ、古くなったもの不要だと思うものを捨てずに新しいアイディアを加えることで別のモノに生まれ変わらせる、所謂”ゴミを宝物に換える”サスティナブルな考え方≫

(出典:一般社団法人日本アップサイクル協会)

「リサイクル」の認知度が98%に対し、「アップサイクル」は47.5%だそうです。
しかし、意味が分かると91.7%の人が「アップサイクルは必要」と感じるようです。

(参考URL:https://ideasforgood.jp/glossary/upcycle/)


アップサイクルは(言葉を意識せずに)古くから行われていたようですが、近年改めてその概念が注目されています。リサイクルは廃棄物を原料に戻したり、分解してから再生しますが、アップサイクルは元の製品の素材や特徴を活かしつつ新しいものに作り替えます。
リメイクに少し似ていますが、「別のモノに生まれ変わらせる」というのがポイントです。
役目を終えた物に新たな命を吹き込み、寿命を延ばすことになります。

某バッグブランドでは、トラックの幌やシートベルトからバッグを作っているそうです。
日本でも多くのブランドやメーカーがアップサイクルに取り組んでいます。
タイヤのチューブや、消防ホースからかばんを作ったり、海洋プラスチックがアクセサリーになったり、古くなったソーラーパネルがテーブルに、木製パレットがソファーになったりします。どれも元は廃棄されるはずだった物です。 燃やしたり、どこかに埋めたりとエネルギーを消費し、環境汚染にも繋がります。環境や未来を考えると、使い捨ての時代はそろそろ終わりかなと思います。

手元にある物をゴミ箱に入れる前に、何かに変身出来ないか考えてみるのも楽しいかもしれません。
今はインターネットやSNSで沢山の情報が飛び交っていますので、いいアイディアが浮かぶかもしれません。擦り切れたジーパンをカットしてハーフパンツにしてみたり、パパのシャツからちびっこのワンピースを作ったり、空き缶や空き瓶がペン立てや植木鉢になったり。
自宅で出来ることもきっとたくさんありますよ。自分も出来ることはあるか考えてみました。


下の写真は、ずいぶん前に作ったものですが、一時期バッグ作りにはまっていました。

元は祖母の着物とショールです。
作成当時は、祖母の残したものを何かに出来ないかと考え、せっせと作っておりました。
「アップサイクル」という言葉すら知りませんでしたが、やっていてよかったなと思います。
着物だとなかなか出番はありませんが、日常使える物に作り返れば、厳しくも優しかった祖母をいつでも思い出すことが出来ます。

切ったり、貼ったり、縫ったりが苦手な方は、形を変えず新しい用途で使ってみることから始めてもいいかもしれません。

使わなくなったグラスに消臭ビーズを入れてみました。
透明で味気ないので、切れたブレスレットの石を一緒に。

 

 

 

 

かつて5枚セットだったガラスのお皿をアクセサリートレイに。
鍵などなくしたくない物の定位置にいかがでしょうか。

 

 

 


1本しかなくなった箸をかんざしとして。
丈夫でしっかり留まります。

 

 

 

 

皆さんも家の中を見渡してみてください。
一旦役目を終え、新しく生まれ変わるのを待っているモノたちが見つかるかもしれません。 ゴミを出さず、すでにある物をより良くして有効に使う。アップサイクルは環境にやさしく、全ての人が幸せになり得る活動ではないかと思います。 一人一人が出来ることは小さくても、それが繋がり重なり合えば、いつか大きな波になると思います。

さて、弊社の地盤改良工法HySPEED工法は「アップサイクル」をすることは出来ませんが、将来建て替えをするときに同程度の家であればリユースすることが可能です。天然採石のみを使用しているため、品質が劣化することがありません。

これからはアップサイクルのように形を変えて使い続けたり、HySPEED工法の砕石パイルのように子や孫の世代まで建物を支え続けるといった、継続して使い続けることが重要なのかもしれません。

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